PMT関数
PMT関数は、ローンの定期支払額を算出する関数です。
サンプルファイルでは、積立とローンでの式の違いを見るために、積立目標額と借入額、利率、期間を同じ値に設定し、PMT関数で定期支払額を求めます。
まずは、積立目標額と頭金(元金)がある場合、毎月いくらずつ貯めたら、積立目標額に到達するのかという、積立の計算を行ってみましょう。
- セルF8を選択する。
- [関数の挿入]ボタンをクリックし、[関数の挿入]ダイアログボックスを表示する。
▼ 図02-01 セルF8を選択し、[関数の挿入]ボタンをクリック
- [関数の分類]ボックスから[財務]を選択する。
- [関数名]ボックスから[PMT]を選択する。
- [OK]ボタンをクリックし、[関数の引数]ダイアログボックスを表示する。
▼ 図02-02 [関数の挿入]ダイアログボックス
- [利率]ボックスに「C7/12」と入力する。
※ 利率は年単位ですが、月ごとの支払いとなっているため「12」で割ります。 - [Tab]キーを押して[期間]ボックスにカーソルを移動する。
※ [期間]ボックス内をクリックしてカーソルを移動することもできます。 - セルC8をクリックし、[期間]ボックスに「C8」と表示されていることを確認する。
- [現在価値]ボックスにカーソルを移動し、セルC6をクリックする。
※ 現在価値には、すでに支払った分である元金を指定します。 - [将来価値]ボックスにカーソルを移動し、「-C4」と入力する。
※ 将来価値には、積立の場合は現在からみるとまだ手元にないお金なので、目標額をマイナスで指定します。 - [OK]ボタンをクリックする。
▼ 図02-03 [関数の引数]ダイアログボックス
セルF8に毎月の積立額が表示されます。
▼ 図02-04 PMT関数から毎月の積立額を表示
次は、ローンの返済額を計算してみましょう。引数の設定を少しだけ変えることで、PMT関数を使ってローンの返済額を求めることができます。
- セルF17を選択し、「=」と入力する。
- 数式バー左端ボックスの「PMT」をクリックする。
※ 先ほどと同様に[関数の挿入]ボタンから[関数の挿入]ダイアログボックスを表示してPMT関数を作成することもできます。▼ 図02-05 セルF17にPMT関数を入力 - [利率]ボックスに「C16/12」と入力する。
※ 利率は年単位ですが、月ごとの支払いとなっているため「12」で割ります。 - [Tab]キーを押して[期間]ボックスにカーソルを移動する。
※ [期間]ボックス内をクリックしてカーソルを移動することもできます。 - セルC17をクリックし、[期間]ボックスに「C17」と表示されていることを確認する。
- [現在価値]ボックスにカーソルを移動し、「-C13+C15」と入力する。
※ ローンの場合は、現在価値には借入額をマイナスで指定します。
頭金はプラスで指定します。 - [将来価値]ボックスにカーソルを移動し、「0」を入力する。
※ 「0」は省略可能です。 - [OK]ボタンをクリックする。
▼ 図02-06 [関数の引数]ダイアログボックス
セルF17に毎月の返済額が表示されます。
▼ 図02-07 PMT関数から毎月の返済額を表示

PMT 関数
積立やローンの場合の月支払額を求める。
= PMT(利率,期間,現在価値,将来価値)
積立やローンの場合の月支払額を求める。
= PMT(利率,期間,現在価値,将来価値)
ポイントは、積立計算では“現在価値”を「0」にするのに対し、ローンでは“現在価値”に“借入額”を設定している点です。 積立の場合、「現在はまだ0円」なので現在価値は0とし、逆にローンは「現在○○円借りている」ので、現在価値がマイナスになるというわけです。