数式入力の基本をマスターしよう
Excelは数式を入力することで多様な計算を可能にしています。Excelでは「=」に続いて、「+(足し算)」「-(引き算)」「*(掛け算)」「/(割り算)」の演算子を使って数式を作成(▼ 図4-1)します。

数式のコピーを行うと、セルの値は相対的に参照されて参照先が1つずつずれます。これを『相対参照』といいます。
しかし、全体の構成比などを求めたい場合、各データを同じ合計値で割る必要があるため、数式のコピーを行うと参照先の合計セルがずれてしまい、正しい答えが求められません。

数式をコピーしても常に参照するセルを同じにするには、『絶対参照』を使います。絶対参照を設定した数式には「$」の文字が追加され、コピーをしても常に同じセルを参照(図4-3)します。
下図の例では、「=D4/D10」のD10セル(返品数合計が入っているセル)に絶対参照を設定し、「=D4/$D$10」としました。
コピーした数式は「=D5/$D$10」、「=D6/$D$10」・・・というように常にD10を参照するため、正しい値を求めることができます。

また、「D$10」というように「行のみ」「列のみ」を固定する『複合参照』を使うこともできます。
絶対参照、複合参照は「$」を直接入力するか、[F4]キーを押すことで設定できます。
[F4]キーを押す回数で、参照方法を切り替えることができます。
回数 | セルの表示 | セルの状態 |
---|---|---|
1回 | $A$1 | 絶対参照(行、列ともに固定) |
2回 | A$1 | 複合参照(行のみ固定) |
3回 | $A1 | 複合参照(列のみ固定) |
4回 | A1 | 相対参照(固定なし) |
また、累計を求めたい場合などはSUM関数に絶対参照を利用します。SUM関数の合計範囲を指定する際に、先頭セルに絶対参照を使用します。これにより数式をコピーしても、先頭セルは固定されたまま最終セルのみが拡張されるため、累計(図4-4)を求めることができます。
